なにわの名工受賞・一級印章彫刻技能士の店

井戸文章堂

店主の想いキービジュアル

影左
影右

見出し はんこにかけるメッセージ

店主:井戸泰子

和歌山から大阪・井戸文章堂にお嫁にきてはや50年。お嫁にきた当初、はんこを彫る職人さんの姿を見て「何てすばらしい仕事なんだろう、こんなところへお嫁にきてよかった」と心から思ったものです。ところが、亡き夫の考え方は「経営者は実務をするものではない」と。またその時代、職人は男の世界でしたし、印刀を持つことを許してくれませんでした。夫・舅のあとを継いで、私は(私の知る限りでは)4代目にあたるわけですが、今日までやってくることができたのも、ご贔屓にしてくださるお客様、支えてくれる職人や印商業組合の方々に助けられての今日だと、感謝の念に絶えません。このようなIT時代にあって印章というアナログだけれど美しい日本の文化を、技術を、後世に伝えていくことこそ私の残された使命だと感じております。当店は私の趣味で取り揃えた楽しい、美しい、珍しい商品がたくさんございます。ぜひ一度ご来店頂き、お手にとってご覧頂きたく、お願い申し上げる次第でございます。
店主:井戸泰子

見出し 手彫りで表現する「唯一無二」

亀田なぎさ

小さい頃から店の職人さんがはんこを彫っているのを見るのが大好きで、40歳を超えてから、自らも彫ってみようとはんこの手彫りを始めました。やってみるとこれがおもしろくて、難しくて奥が深くて・・・。いろいろなはんこの競技会に出品して賞をいただき、2012年には一級印章彫刻士の国家資格をいただきました。そして、この近年はゴム印の手彫りも始め、2020年にはゴム印彫刻部門の一級印章彫刻技能士の国家資格も取得、2021年11月には大阪府職業能力開発促進大会において「なにわの名工」に賞して頂きました。

近年IT化が進み、アナログ媒体であるはんこは、今後のビジネスにおいてセキュリティー上どうなのかと議論されるところであります。ここでそのことを議論しても仕方がないのですが、セキュリティーというのは破ろうとする悪意があればどんなものも防ぎようがない、要はその仕事に携わる人間が誠実であるか否か。そこは伝統工芸である印章を作る側である私は、より良い品を皆様に提供できるよう、より誠実に、精密に、正確に、唯一無二であることを心して、ほんとうに美しい文字、美しいはんこを、真心込めて作っていきたいと思っています。
なにわの名工・一級印章技能彫刻士:亀田なぎさ

見出し 井戸文章堂のあゆみについて

井戸文章堂のあゆみ

戦前、大阪市都島区東野田町4丁目4番地で「文章堂」という名前で印判店を営んでおりました。その後空襲によりこの界隈は焼け野原になり、終戦後2代目・井戸正楠が東野田町4丁目1番地に「井戸文章堂」と店名も改め印判店を再開しました。昭和34年頃に木造2階建て住居付きで店舗を築きました。地域に根ざした印判店としてお客様にかわいがって頂きながら今日に至っております。